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『産経抄』ファンクラブ第30集

459 :文責・名無しさん:04/10/24 06:02:38 ID:kGhK+tIm
平成16(2004)年10月24日[日]

 秋のシーズンも終盤に入った神宮球場の東京六大学野球は往年の人気も
すっかり下火だが、有望選手獲得合戦は水面下で過熱していた。明治大学の
一場靖弘投手の金銭授受問題は横浜、阪神両球団に飛び火し、砂原、久万
両オーナーが辞任表明した。

 ▼すでにプロ球界のドン・渡辺巨人オーナーをも退陣させたこの問題はしかし、
経営トップの交代劇で済む話ではない。大物選手を一本釣りできれば「契約金の
上限である一億五千万円の十倍近くもの資金が動く」といわれる。根は限りなく
深いのだ。

 ▼かつて神宮の最盛期を築いた立教大の長嶋茂雄、杉浦忠両選手も南海
ホークスから多額の「栄養費」をもらっていたのは知る人ぞ知るだ。だが、
当時はドラフト制度もない牧歌的時代で、金銭授受も大目にみられる風潮があった。

 ▼日本学生野球憲章を破り、プロ球団を二股三股もかけて総額約三百万の裏金
を受け取った一場選手側を責めるのはたやすい。しかし、メスを入れるべきは
「自由獲得枠」の裏で球界を蝕(むしば)んできた旧態依然の金まみれの土壌だ。

 ▼両オーナー辞任の一報に、唐突だが、まもなく十五周年を迎えるベルリンの壁
崩壊前夜の激動を思い浮かべてしまった。近鉄とオリックスの合併、
それに抗議した選手会のスト、新球団参入、株売却疑惑と経営不振による
西武とダイエーの凋落(ちょうらく)、とどめの一場問題…。

 ▼既存の球界の屋台骨には四方八方から激震の津波が押し寄せ、言うなれば
「プロ野球五五年体制」は風前の灯だ。その状況が「ベルリンの壁」と二重映しに
なったのだった。旧共産体制から解放された東欧圏は痛みを伴う幾多の改革を断行し、
民主化は着実に花開きつつある。球界の激震も再興への陣痛であってほしい、と。


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