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連合三人組の殺伐とした日常 2冊目

1 :オルガ ◆Xxb7bOruGA :03/07/19 11:11 ID:???
参考スレ

連合三人組の殺伐とした日常
http://ex3.2ch.net/test/read.cgi/shar/1057924904/l50


553 :vb^ー゚ノレ ◆3.MIZha1WU :03/10/17 00:06 ID:???
(一応ごあいさつ)
始まったものには、いつか終わりがくるということで、このスレにもその日にそなえ準備が
必要かなと大分以前から考えていました。そして、その役割はまさに本編とはまるで関係
のない、この「瑞葉」というキャラにこそ相応しいのではないかとも。
もちろん、このスレの時間の流れは、それなりに前後することを前提としてますので、これで
このスレが終わったというわけではありません。私自身もこの後、間を埋める何かを書くかも
しれませんし。ただ、せっかく93@ナタルさんがまとめてくださっているのに、終わりがないと
いうのもまた何か物足りないと、感じていた次第です。
思い返せば、この夏に職人さんや住人の皆さんが、このスレに集い、
「殺伐とした中にも、どこか楽しく、そしてほろ苦くも淡い」雰囲気が生まれたのは、本編以上
に楽しい思い出となりました。そして、偶然にもこのスレの脇役として、私にSSを投下する
機会を与えてくださった皆さんには感謝の言葉もありません。どうもありがとうございました。
それでは、次が「瑞葉」のラストSSです。楽しんでいただければ幸いです。

554 :瑞葉 ◆3.MIZha1WU :03/10/17 00:07 ID:???
夕焼けに染まる川面は、次第に色褪せ、漆黒へと変り始める。あの時と同じこの場所。
でも、写真を撮ってくれたあの人はいない…。夏の蒸し暑い空気を和らげてくれた風は今、
冷たく私の頬を撫でて行く。戦争は、終わった。確かに終わった。
私から何もかも奪い去って。
その後結局、あの人からの返事は来なかった。思い余って、軍にも問い合わせてみた。
そんな人物は存在しないと言われた。では、オルガと名乗ったあの人はいったい誰?
あの返事は、誰が書いたの?
一通の手書きの手紙と暑中見舞いの絵葉書に写ったおどけた姿。一匹の金魚。そして
私の心に残るあの人の面影と声。これだけがあの人のすべて。存在の証し。できること
なら、もっとお話したかった。遠い地平の彼方を見つめるような目線の先に、どんな世界
が広がっているのか知りたかった。
背の高い名も知らぬ草の間から吹き抜ける風が、私を現実に引き戻す。
「いつまでも、ここにいたって仕方ないわね。もう戻ろなきゃ。」
夕闇に追い立てられるかのように、足早に家へと向かう。ケヤキの葉が落ち始めた裏庭
に戻る。玄関の引き戸に手を触れた瞬間、後ろから声をかけられた。
「よう!」
振り向けば、あの人が立っていた。
「オルガさん!?」
「そのオルガさ。なすべきことが終わったんで、約束どおり戻ってきたところさ。大分時間が
かかっちまったみたいだけどな。」
こみ上げる嬉しさで涙が溢れてきた。止まらない。もっとよく見たいのに視界がぼやける。
「ごめんなさい、私嬉しくって。あっ、あのどうぞ。とりあえず中へお入りになってください。」
涙をぬぐいながら、引き戸を開ける。そして再び振り向いた時、あの人はもう消えていた。
「……まぼろし?」
「瑞葉、どうしたんだい?話し声がしたようだけど、どなたかお客さんかね?」
「ううん…。私の勘違いみたい、おばあちゃん。なんでもないの。なんでも…。」
今私は、間違いなくあの人と会ったはずだ。でも、そこには誰もいない。
「あっ!?」
足元に何か落ちていた。手にとって見ると、それは焼け焦げた一冊の本だった。
「本当にいらしてくださったんですね。オルガさん……ありがとう。」
(Fin)

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